【 経営者のためのすぐに役立つマンスリー 税の素 】 [ 第22回 ]
●飲食交際費が損金算入に ●
税理士 三輪 厚二
飲食交際費が損金算入できるようになったって!?そうです。前回は、役員給与が一部損金算入できなくなったというお話でしたが、今回は、
交際費のうち少額なものは損金算入が認められるようになったというお話です。今年の税制改正は、実務的に重要な改正がてんこ盛りです。
しっかり頭に入れておいてくださいね。
■1人当たり5,000円以下の飲食交際費の取扱い
会社が、得意先や仕入先に対して行う食事接待は交際費等に該当しますので、その費用は、原則、損金不算入(期末資本金の額が1億円以下
の会社については一部損金算入が認められています)となりますが、今年度の税制改正において、得意先や仕入先等との飲食費その他これに
類する行為のために要する費用のうち、1人当たり5,000円以下のものについては、交際費等に含めなくてよいことになりましたので、これらの費
用については、支出のあった事業年度において、全額損金算入することができるようになりました。
| 交際費等 |
原則として損金不算入 |
| 1人当たり5,000円以下の飲食費等 |
損金算入OK |
■適用除外の飲食交際費
ただし、この取扱いは、得意先や仕入先等に対する飲食費についてのみ適用があり、会社の役員もしくは従業員又はこれらの親族に対して行
われる接待等のために支出するものについては適用がありませんので注意してください。
■1人当たり5,000円かどうかの判定方法
1人当たり5,000円かどうかの判定は、個々の得意先等が飲食店等においてそれぞれどの程度の飲食等を行ったかどうかにかかわらず、
単純にその飲食等に要した金額を飲食等に参加した人数で除して計算した金額で行います。
飲食等のために要する費 ÷ 飲食等に参加 = 1人当たり
用として支出する金額 した人数 の金額
■5,000円は税込か税抜きか
飲食交際費の5,000円が税込みか税抜きかについては、会社の経理処理によって違い、会社が税抜き処理であれば税抜き5,000円、税込み
処理であれば税込み5,000円となります。
■損金算入に必要な書類
この取扱いは、次の事項が記載された書類の保存があるものにのみ適用され、書類の保存がないものについては損金算入が認められませ
んので注意してください。記載は、領収書に記載する方法でも認められますので、領収書の裏面に次の事項を記載するなどして保存しておい
てください。
| @ |
飲食等のあった年月日 |
| A |
飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名
及びその関係 |
| B |
飲食等に参加した者の数 |
| C |
費用の金額並びにその飲食店、料理店等の名称及び所在地(店舗を有
しない等で名称、所在地が明らかでない場合は領収書等に記載された
支払先の氏名又は名称、居所又は事務所等の所在地) |
| D |
その他参考となるべき事項 |
■適用時期
1人当たり5,000円以下の飲食交際費を交際費等に含めず、損金に算入できるようになるのは、平成18年4月1日以後に開始する事業年度か
らとされていますので、平成18年4月1日以後に支出した1人当たり5,000円以下の飲食交際費であっても、その支出をした日の属する事業
年度が平成18年4月1日前に開始した事業年度である場合には、その飲食交際費は損金に算入できませんので注意してください。 |
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